〔分子から考える栄養学〕

栄養療法にハマった理由③

 実は、トモコは2012年12月28日に次女を出産しています。なので、前回のコラムに書いた期間の大半は、妊娠中だったわけです。

 妊娠中は、胎児の成長のために鉄分を取られます。なので、なかなか貧血は改善しないものですが、くびれしぴを実践していたトモコは妊娠中でもジリジリと改善傾向を見せました。そして、出産後は改善具合が大きくなりました。

 何より、出産後の体力回復が早いこと早いこと。周りのママさんたちが青白い顔をしている中、トモコはぜんぜん違うんです。

 そして、生まれた娘の肌もツルツルで気持ちいい。さらには、力が強くて首の座りも早く、すぐに寝返りをするようになりました。長女のときとは違って成長が早いなあ、と二人で話しています。

 これらは、ほんの一例でしかありませんが、くびれしぴの効果はいろいろありそうでした。以前は当たり前のようにあったトモコの立ちくらみがなくなり、便秘も改善されてきたりして、夫婦ともども効果を実感している毎日です

 なかなかドライマウスが改善しなかった患者さんも、くびれしぴを始めたら症状が改善している感覚を得られたとのこと。これが、歯科医としての私の中に「新しい治療オプション」が生まれた瞬間でした。

食事の改善や栄養補給だけで、すべてが解決できるとは思いません。しかし、背景には大なり小なり関係があるだろうと考えています。もちろん、虫歯や歯周病の背景にも関連があるといえます。

 このことは、簡単にですが私の著書にも書いてあります。


(よしおか・ひでき)
新潟県長岡市のブレス・デザイン デンタルオフィス院長。体の栄養状態から口内健康を考える診療を行う歯科医として知られ、その知識と技術を求める患者が全国から訪れる。保険診療を行わない点もユニーク。北海道大学歯学部卒。